国立健康危機管理研究機構(JIHS)は、2025年6月17日に百日せきの患者数が2025年6月2日から8日の1週間で3044人(速報値)に達したと発表しました。これは、全ての患者を把握するようになった2018年以降で最多の数字です。また、伝染性紅斑(リンゴ病)についても、全国約2000か所の小児科からの報告によると、1医療機関あたりの患者数が2.28人となり、現在の集計方法が始まった1999年以降で最多となりました。
百日せきの感染経路と影響
百日せきは、主にせきやくしゃみなどの飛沫に含まれる細菌(百日咳菌)から感染します。特に乳児が感染すると、呼吸困難や肺炎を引き起こし、最悪の場合には死亡する危険性もあります。新潟大学の斎藤昭彦教授は、コロナ禍での感染対策により集団免疫が低下し、現在の感染拡大につながっていると指摘しています。
伝染性紅斑の特徴とリスク
伝染性紅斑は、風邪のような症状の後に両頬に赤い発疹が現れる病気です。妊婦が感染すると流産や死産のリスクがあるため、特に注意が必要です。
感染対策の呼びかけ
斎藤教授は、症状がある場合にはマスクを着用し、人混みを避けるよう呼びかけています。感染症の流行が続く中、基本的な感染対策を徹底することが重要です。

![]() |