旅行会社大手のJTBは、5月29日にブロックチェーン技術を活用したプロダクト開発を手がけるLEAPSおよびWeb3マーケティングを専門とするPacific Metaと連携し、富裕層を対象とした新サイト「anyBOUND」を今秋に立ち上げると発表しました。この新サイトのティザーサイトも公開され、Web3技術を積極的に活用した新たな体験価値の提供を目指しています。
新しい販売スキームとNFTの導入
「anyBOUND」では、ブロックチェーン技術を基盤とした販売スキームを導入し、暗号資産(ETH、USDCなど)による決済や、旅行申込権利および物理的なモノの所有権をNFTとして販売する新たな手法を取り入れる計画です。これにより、従来の決済手段に加え、Web3ネイティブな購入体験を提供することを目指しています。
プロジェクトの背景と目的
JTBは、訪日外客数の増加と富裕層セグメントにおける希少な体験コンテンツへの需要の高まりを背景に、このプロジェクトを立ち上げました。LEAPSとPacific Metaとの共同リサーチを通じて、富裕層が質の高い体験情報へのアクセスや手配に課題を抱えているとの認識に至り、ブロックチェーン技術を活用した新しい旅行提案と購入・決済の形が必要であると判断しました。
具体的な取り組み
具体的な取り組みとしては、発着地に縛られない現地集合・解散型のコンテンツ販売や、移動手段・宿泊を含むオーダーメイド手配、さらには旅行体験に限らない酒樽の権利販売など、希少コンテンツの企画・開発が進められています。JTBは国内外の広範なネットワークを活かしたコンテンツ開発と富裕層向けサービス提供を担当し、LEAPSがサイト開発・運営とNFTコンテンツ企画、Pacific MetaがWeb3リサーチとマーケティングを担います。
期待される影響
この新サイト「anyBOUND」は、旅行業界におけるデジタル変革を加速させる可能性があり、特に富裕層向けの独自の体験を提供することで、訪日インバウンド市場の活性化にも寄与することが期待されています。JTBの取り組みは、観光業界に新たな風を吹き込むことになるでしょう。

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