イーサリアムの次期大型アップグレード「フサカ(Fusaka)」が、2025年12月3日にメインネットで実装される予定です。このアップグレードは、イーサリアムのスケーラビリティを向上させることを目的としており、分散化とセキュリティを維持しながら、ネットワークの性能を大幅に改善することを目指しています。
フサカアップグレードの詳細
- テストネットのスケジュール:
- ホレスキーテストネット: 10月1日
- セポリアテストネット: 10月14日
- フーディテストネット: 10月28日
これらのテストネットでの実装を経て、最終的にメインネットへの実装が行われます。
主な機能と改善点
フサカアップグレードには、以下のような重要な機能が含まれています。
- ピアデータ・アベイラビリティサンプリング(PeerDAS): バリデーターが大規模データセットを全てダウンロードせずに、小さなサンプルで検証できるようにします。これにより、データの可用性が向上し、ネットワークの効率が改善されます。
- ブロックガス上限の増加: 現在の3,000万から1億5,000万ユニットに引き上げ、より多くのトランザクション処理を可能にします。
- ベルクルツリーの実装: データストレージの最適化を図り、スマートコントラクトの実行速度を向上させます。
期待される効果
開発者たちは、フサカ実装後2週間でブロブ容量が2倍に拡大すると予想しています。これにより、レイヤー2ロールアップのコストが大幅に削減され、トランザクションの処理速度も向上する見込みです。
また、イーサリアム財団はフサカの実装に向けて、4週間の監査コンテストを開始し、バグを発見したセキュリティ研究者に最大200万ドルの報酬を提供することを発表しました。
次のメジャーアップグレード「グラムステルダム」は2026年に実装予定で、EVMオブジェクトフォーマットやブロック時間の短縮に焦点を当てるとされています。フサカアップグレードは、イーサリアムのさらなる進化を促進する重要なステップとなるでしょう。

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