テザー(Tether)のCEO、パオロ・アルドイーノ氏は、同社が株式上場した場合の時価総額が5150億ドル(約75兆円)に達するとの試算を発表しました。この評価は、世界企業ランキングで19位に相当し、小売大手のコストコや飲料メーカーのコカ・コーラを上回る水準です。
アルドイーノ氏の発言は、競合企業であるCircle社の新規株式公開(IPO)の成功を受けたもので、Circle社は先週5日に株式上場を果たし、公募価格31ドルに対し初日終値が103.75ドル超まで急騰しました。
テザーの試算根拠として、2024年の純利益130億ドルのうち、70億ドルが国債・レポ取引から、残りの50億ドルがビットコインと金の含み益から構成されることが挙げられています。また、2025年にはUSDTの供給量を500~600億ドル増加させ、平均供給量1700億ドル、米金利4.2%を前提に74億ドルのEBITDA(利払い・税金・減価償却前利益)を見込んでいます。
アルドイーノ氏はこの評価を「美しい数字」としつつも、実際の企業価値はさらに高くなる可能性があると述べていますが、IPOの計画はないと強調しました。

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