米国で検討されている暗号資産(仮想通貨)市場構造法案、通称「クラリティー法案」に関する最新の妥協案が、4月2日にステークホルダーによって検討され、3日に銀行関係者に説明が行われたことが明らかになりました。この情報は、仮想通貨政策専門メディア「Crypto In America」によって報じられています。
妥協案の背景
この妥協案は、3月下旬にトム・ティリス上院議員やアンジェラ・アルソブルックス上院議員、ホワイトハウスが提示した草案に対して業界からの賛同が得られず、法案審議が停滞していた状況から生まれました。2か月にわたる交渉を経て、実現可能な解決策が見出されたとの期待が寄せられています。
コインベースのポール・グルーウォール最高法務責任者は、4月1日に「48時間以内にステーブルコインの利回り問題で合意に達する」と発言し、進展に対する期待を示しました。コインベースは、現行の法案に対して反対意見を表明していた企業であり、その発言は特に注目されています。
ステーブルコイン利回り問題
クラリティー法案では、仮想通貨取引所がステーブルコイン預金に対して利回りを付与できるかどうかが議論の焦点となっています。銀行業界は、銀行預金よりも高い利回りが提供されることで顧客資金が流出することを懸念しており、仮想通貨業界との間で意見が対立しています。
ホワイトハウスの調査報告書
ホワイトハウスの経済諮問委員会(CEA)は、ステーブルコインの利回りが銀行の預金や融資原資に与える影響について調査報告書を作成していますが、未だ公表されていません。CEAのピエール・ヤレド委員長代行は、ステーブルコイン利回りが銀行システムに与える影響は「小さい」としつつも、普及への影響は「潜在的に大きい」と述べています。
今後の展望
仮想通貨業界と銀行業界が合意に達し、銀行委員会のマークアップ(条文審議)が4月後半に予定通り実施されても、その後の上院本会議での可決や農業委員会、下院通過版との統合・調整が必要です。法案成立までには時間がかかる見通しです。
また、民主党が銀行業界側の意見を代表している傾向があり、2026年の中間選挙の結果次第ではクラリティー法案が頓挫する可能性も懸念されています。スコット・ベッセント財務長官も、民主党が下院を掌握すれば合意が困難になると認めています。
今後の動向に注目が集まる中、上院本会議での採決は2026年8月以前に実現する必要があると見られています。

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