バンク・オブ・アメリカ（Bank of America）は、決済システムの効率化を目的にステーブルコインの活用を検討していることが明らかになりました。ブライアン・モイニハン最高経営責任者（CEO）は、7月15日の決算説明会でこの方針を認め、ステーブルコインを「取引手段」として捉え、数兆ドル規模の顧客取引を効率化する可能性があると述べました。
ステーブルコインの市場拡大と規制の課題
モイニハンCEOによると、同行は既に基礎調査を完了し、事業としての拡張性を評価している段階です。この背景には、伝統的な金融業界全体でステーブルコイン決済への関心が高まっていることがあります。2024年にはステーブルコインの取引高が主要なクレジットカードネットワークの合計を上回ると予測されており、市場は急速に拡大しています。
しかし、市場の成長に伴い、規制の整備が課題となっています。モイニハンCEOも、規制の明確化が今後の普及には重要であるとの見方を示しました。バンク・オブ・アメリカによる今回の検討は、ウォール街の大手金融機関がステーブルコインを将来の決済システムの基盤とすべく準備を進めていることを示す動きと言えます。
競合他社の動向
バンク・オブ・アメリカに加え、JPモルガンやシティグループもステーブルコイン事業への参入を検討しており、業界全体での動きが活発化しています。これにより、ステーブルコインが金融システムにおける重要な役割を果たす可能性が高まっています。
このように、バンク・オブ・アメリカのステーブルコインに関する取り組みは、今後の金融業界における大きな変革を示唆しており、注目が集まっています。
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