2026年9月から10月に愛知県と名古屋市で共催されるアジア大会に、北朝鮮が参加したいとの意向を大会組織委員会に伝えたことが、17日の関係者への取材で明らかになりました。北朝鮮は、サッカーを含む17競技に選手150人程度を含む260~270人の選手団を派遣することを希望しています。この規模は、北朝鮮籍保有者の入国としては異例の大きさとなる可能性があります。
日本政府は、北朝鮮による弾道ミサイル発射を受けて、北朝鮮籍保有者の入国を原則禁止していますが、スポーツ交流に関しては特例を設けており、過去には2024年2月と3月に日本代表とのサッカー試合のために北朝鮮選手の入国を認めたことがあります。この際は、男女合わせて数十人程度の選手が来日しました。
北朝鮮は新型コロナウイルスの影響で出入国を厳格に制限しており、2021年の東京五輪・パラリンピックには不参加でした。しかし、2023年の中国・杭州でのアジア大会や2024年のパリ五輪には選手団を派遣するなど、国際スポーツの舞台への復帰を徐々に進めています。
アジア大会は、原則として4年に1度開催される「五輪のアジア版」として位置づけられています。北朝鮮の参加意向は、今後の国際的なスポーツ交流において重要な意味を持つと考えられます。政府は、開幕まで1年を切ったこの大会に向けて、慎重に対応を検討しています。

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