仮想通貨ハードウェアウォレットの大手企業であるレジャーは、2025年12月4日にイタリアの高級スポーツカーメーカー、ランボルギーニとの提携を発表しました。この提携により、2026年初頭にカスタムデザインの限定版「Ledger Stax」を発売する予定です。
製品の特徴
新しい「Ledger Stax」には、専用パッケージとランボルギーニのブランドロゴが入ったマグネットフォリオが付属します。レジャーは「未来を掌握し、伝統を継承せよ」というスローガンを掲げ、仮想通貨コミュニティで人気の「いつランボ買える?（Wen Lambo?）」というミームを現実のものにすることを強調しています。
ランボルギーニのWeb3への取り組み
ランボルギーニはこれまでもWeb3分野での活動を積極的に行ってきました。2024年10月には、ブロックチェーンゲーム企業アニモカ・ブランズと提携し、「Fast ForWorld」プラットフォームを立ち上げ、デジタルスーパーカーのNFTコレクションを発行しました。このプラットフォームでは、ユーザーが複数のゲームプラットフォーム間で相互運用可能なデジタル車両を所有・取引できる仕組みを構築しています。
さらに、同年10月にはTONブロックチェーンと連携し、テレグラム上でランボルギーニブランドのデジタルステッカーを発売するなど、ブロックチェーン技術を活用した顧客体験の向上を図っています。
高級自動車メーカーのWeb3参入
今回のレジャーとの提携により、ランボルギーニはハードウェアウォレット市場にも進出します。高級自動車メーカーのWeb3参入は業界全体のトレンドとなっており、フェラーリは2023年から米国で仮想通貨決済を開始し、2024年には欧州市場にも拡大しました。また、ポルシェも2023年1月に7,500個のNFTコレクションを発売し、保有者が自身のNFTデザインをカスタマイズできる仕組みを導入しています。
これらの取り組みは、単なる決済手段の多様化にとどまらず、若年層の富裕層や仮想通貨投資家との接点を構築することを目的としています。報告によると、仮想通貨市場の成長により、2025年6月時点で世界中に約24万1,700人の仮想通貨ミリオネアが存在し、前年比40%増加しています。
高級車メーカーはこの新興富裕層を取り込むため、ブロックチェーン技術が持つ「希少性」「透明性」「コミュニティ形成」といった特性を活用し、従来の所有体験を超えたデジタルエコシステムの構築を進めています。
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