不動産に共同投資する「みんなで大家さん」の分配金の支払いが遅れている問題が深刻化しています。出資者たちは解約を申し込んでも1年以上も書類が届かない状況にあり、ついに集団提訴に踏み切ることとなりました。
出資者の怒りと不安
60代の出資者は、40年間働いてためた9000万円を出資したことに対する怒りを語ります。「解約メールを出したら、6〜12カ月待ってほしいと言われた。これは出資金が戻ってこないと思っている」と述べ、精神的な苦痛を訴えました。彼は「全部パァになっちゃうと思うと夜も眠れず、10キロ近く痩せた」と心境を明かしました。
運営会社の説明と現状
「みんなで大家さん」は、複数の出資者が共同で不動産を運営し、収益を得る仕組みです。高配当をうたって約3万7000人から2000億円以上を集めてきましたが、主力プロジェクト「ゲートウェイ成田」は工事が3度延期され、現在はほぼ更地の状態です。7月には分配金が支払われない事態が発生し、出資者たちは元本が戻らないリスクを恐れています。
運営会社の共生バンクグループの柳瀬健一代表は、動画で「今月末の支払いに間に合うように最善の努力を続けている」と説明しましたが、8月も分配金は支払われず、不安が広がっています。
法律事務所への相談と訴訟の決意
リンク総合法律事務所の小幡歩弁護士には、「1年以上前に解約を申請したのに、必要な書類が送られてこない」という相談が寄せられています。小幡弁護士は共生バンクの幹部と話し合った結果、「返金が難しい」との回答を受け、訴訟を決意しました。
今後の展望と運営会社の対応
共生バンクの柳瀬代表は、出資者に向けた動画メッセージで「時間があればすべての問題を解決できる」と述べていますが、出資者たちの不安は高まる一方です。共生バンクは取材に対し、「訴状が届いたら、誠実に訴訟対応をする所存です」とコメントしています。
この問題は、出資者たちの生活に深刻な影響を及ぼしており、今後の展開が注目されます。
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