2025年5月22日は、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)を利用した取引が行われた日を記念する「ビットコイン・ピザ・デー(Bitcoin Pizza Day)」で、今年で15周年を迎えました。この日は、2010年にプログラマーのラースロー・ハネツ(Laszlo Hanyecz)氏が、当時ほとんど価値のなかったビットコインを使って、1万BTCでピザ2枚を購入したことに由来しています。
当時の1万BTCはわずか0.0025ドル(約0.36円)相当でしたが、現在の時価では約11億ドル(約1,600億円)にまで成長しています。さらに、ビットコインはこのピザ・デーに史上最高値となる111,903ドルを記録しました。
Glassnodeによると、ビットコインの創始者サトシ・ナカモトが活躍していた時代のビットコインが、今もなおオンチェーン上で動いていることが確認されています。ビットコインの実現時価総額に占める10年以上前のビットコインの割合は、ピーク時の0.045%から0.033%に低下しており、特に12月から2月にかけて急落し、4月20日以降も減少傾向にあります。
この割合の減少は、ビットコイン価格の上昇と一致しており、長期投資家が資産の一部を利益確定した可能性が示唆されています。22日にビットコインが史上最高値を記録した際の利益確定に関する取引量は約10億ドルでしたが、昨年12月にビットコインが初めて10万ドルを超えた際の21億ドルと比較すると控えめな量です。
さらに、利益確定されたビットコインの約77%は1か月未満の短期保有であり、昨年12月の約45%を上回っています。一方で、6か月を超えて保有されていたビットコインの割合は約13%で、昨年12月の約25%を下回っています。
Glassnodeは、長期保有されていたビットコインの取引が大幅に減少していることから、投機的な要素が減少し、投資家からの強気な期待が続いている可能性があると分析しています。金融大手スタンダード・チャータード銀行のアナリストは、トランプ大統領の任期満了となる2029年までにビットコイン価格が50万ドルに到達するという強気予測を展開しています。
ビットコイン・ピザ・デーは、暗号資産の歴史における重要なマイルストーンであり、今後の市場動向にも注目が集まります。

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