ブルームバーグが21日に報じたところによると、米国のベッセント財務長官は、仮想通貨の市場構造を定める「クラリティー法」について、議会での採決が「1ヤードライン(ゴールまで残り1ヤードの地点)」まで迫っていると発言した。アメフト用語を用いて可決の近さを強調し、議会が休会に入る前に同法案を可決するよう促した形だ。
クラリティー法とは何か
クラリティー法は、仮想通貨に対する米証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)の管轄区分を明確化する市場構造法案である。具体的には、どの仮想通貨がどちらの当局の監督下に置かれるかを整理し、事業者や取引所が従うべき規制の枠組みを定める内容となっている。
可決に向けた現状
仮想通貨業界では規制の枠組みが定まらない状態が長く続いており、ベッセント氏の発言は法案の行方を占う材料として注目を集めている。同氏は休会入り前の可決を求めており、議会の会期日程が今後の採決タイミングを左右する要因となる。法案が休会前に採決されなければ、審議が次の会期に持ち越される可能性がある。
トランプ大統領の倫理条項同意
関連報道によれば、トランプ大統領はクラリティー法に含まれる倫理条項に同意したと関係者が明らかにしている。数カ月にわたる交渉の最大の障壁が解消したことで、上院での採決が視野に入った。8月上旬の審議期限までの動向と、大統領一族の関連企業を巡る争点が今後の焦点となる。
法案成立がもたらす影響
クラリティー法が成立すれば、仮想通貨がSECの管轄する証券に該当するのか、CFTCの管轄する商品に該当するのかという長年の論点に一定の整理がつくことになる。この区分は、取引所の登録要件や事業者に求められるコンプライアンス対応にも直接関わる。
業界関係者の間では、規制当局の管轄が明確になることで、事業者が長期的な事業計画を立てやすくなるとの期待が示されている。ベッセント氏の発言は、こうした期待の高まりを背景に受け止められている。
今後の展望
ベッセント氏が財務長官として議会に採決を働きかけたことは、行政府が法案成立を後押しする姿勢を示すものといえる。クラリティー法は仮想通貨の規制体系を巡る議論の中でも中心的な位置づけにある法案であり、業界団体や事業者から早期の成立が求められてきた。今後の議会審議の行方が注目される。

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