暗号資産(仮想通貨)市場の拡大に伴い、ビットコインを購入・保有する企業が急増しています。これまでは個人投資家中心だった市場に、上場企業までもが参入し始めた背景には、インフレリスクへの備えや、資産の分散化といった明確な理由があります。本記事では、日本と米国におけるビットコイン保有企業の最新情報を詳しく解説します。
目次
日本企業でビットコインを保有している注目銘柄
Metaplanet(メタプラネット)
東証上場企業でありながら、すでに6,800BTC以上を保有しているとして話題になっているのがMetaplanetです。2026年末までに10万BTC保有を目指すと公言しており、その積極性は米国企業をも凌ぐ勢いです。「日本版マイクロストラテジー」とも呼ばれ、株価にも大きな影響を与えています。
注目ポイント:
- ビットコインホテルの開業計画
- 長期保有戦略と積立方式の導入
- 海外投資家からの注目度が高い
Remixpoint(リミックスポイント)
暗号資産取引所「ビットポイント」を運営する同社は、近年BTCの購入を強化しています。2024年には56.8BTCを追加取得し、合計で1,000BTCを超える水準に到達しました。
ポイント:
- 自社サービスと連携した保有
- 暗号資産と再生可能エネルギーの統合戦略
GMOインターネットグループ
すでに仮想通貨事業に参入しているGMOは、マイニング、取引所、決済まで幅広く対応しています。給与の一部をBTCで支払う制度を採用していることでも知られています。
米国企業のビットコイン戦略【大型保有が特徴】
MicroStrategy(マイクロストラテジー)
米国最大のビットコイン保有企業。2025年時点で保有量は50万BTCを超え、企業のトレジャリー(財務資産)にビットコインを組み入れる先駆者的存在です。
注目点:
- 定期的なビットコインの積立購入
- 株価とビットコイン価格が高い相関性を示す
GameStop(ゲームストップ)
かつて“ミーム株”で注目されたGameStopも、2025年にビットコインを4,710BTC購入したことで再び話題に。ゲーム関連事業から暗号資産分野への本格参入を進めています。
Marathon Digital Holdings(マラソン)
ビットコインのマイニングを主力とする企業ですが、財務資産としてもBTCを積極的に保有。2025年初には46,000BTC超を保持しています。
なぜ企業はビットコインを買うのか?
企業がビットコインを保有する背景には、以下のような理由があります:
- インフレヘッジとしての価値
- 法定通貨の信用低下への備え
- 資産の分散化とリスク回避
- 将来的なキャピタルゲインを狙った戦略
特に、現金の価値が下がるインフレ局面では、「デジタルゴールド」とも呼ばれるビットコインに注目が集まりやすくなっています。
ビットコインを保有する企業の株に投資するという戦略も
ビットコインを直接保有することに不安を感じる投資家には、「ビットコイン保有企業の株」に投資するという間接的な方法もあります。たとえばMetaplanetやMicroStrategyの株は、ビットコイン価格と連動しやすく、暗号資産へのエクスポージャーを得る手段として注目されています。
まとめ:企業のビットコイン購入は時代の転換点
日本と米国で、ビットコインを財務資産として保有する動きは今後さらに加速するでしょう。企業がBTCを購入する時代が到来した今、私たち個人投資家も新たな視点を持つことが重要です。特に、暗号資産関連銘柄への投資や、それらの企業動向のチェックは欠かせません。
よくある質問(FAQ)
Q. なぜ企業がビットコインを買うの?
A. インフレリスクに備えるためや、資産の分散化を目的として保有する企業が増えています。
Q. 日本企業で一番多くビットコインを持っているのは?
A. 現在はMetaplanetが最も多く保有しています。
Q. 企業のビットコイン保有は株価に影響しますか?
A. はい。とくにMicroStrategyやMetaplanetなどは、ビットコイン価格に連動する形で株価が変動しています。

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