エルサレムで大規模抗議デモ、ネタニヤフ政権への不満高まる

エルサレムでの抗議デモが、2025年3月19日に行われました。このデモは、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相に対する市民の怒りを示すもので、数千人が参加しました。デモ隊は、テルアビブとエルサレムを結ぶ大通りに集まり、「連立の未来か、それともイスラエルの未来か」という横断幕を掲げ、政府の方針に対する不満を表明しました。

背景

この抗議行動は、ネタニヤフ首相が前日、パレスチナの武装組織ハマスとの停戦合意を破り、ガザ地区での戦闘を再開したことに端を発しています。市民たちは、ネタニヤフ首相がイスラエルの安全保障や人質の命よりも、自身の政治的利益を優先していると非難しています。特に、汚職を巡る裁判の渦中にあるネタニヤフ首相にとって、今回の停戦破りは不安定な連立政権を立て直すための手段と見なされています。

デモの様子と市民の声

デモに参加したアーティストのユバァル・ヤイリ氏は、戦闘の再開が政治的な理由によるものであると指摘し、「内戦の可能性を強く懸念している。この国は分裂している。出口がないように見えることもある。人々は民主主義を信じなくなった。絶望的だ」と語りました。この発言は、デモ参加者の多くが抱える不安や失望感を反映しています。

また、最近の世論調査によれば、イスラエル国民の70％以上が停戦を支持しており、戦闘の再開に対する反発が強まっています。デモ隊は、政府に対する不満を訴え、より平和的な解決を求める声を上げています。