外国為替市場では、円安が進行し、円相場が一時1ドル＝157円台に達しました。これは約10か月ぶりの円安水準であり、ユーロに対しても円が売られ、一時1ユーロ＝181円に迫る場面も見られました。
この円安の背景には、財政悪化への懸念が影響しています。政府は近く、物価高対策として子ども1人当たり2万円の給付や冬の電気・ガス代の補助拡充を含む経済対策をまとめる予定で、全体の規模はガソリン減税などの効果も含めて20兆円を超える見通しです。
さらに、日銀の植田総裁と片山財務大臣との会談では、為替について具体的な話がなかったとされ、政府・日銀による為替介入への警戒感が後退したことが円安を加速させました。また、アメリカの連邦準備制度理事会（FRB）が先月の会合の議事要旨を発表し、多くの参加者が12月の利下げに慎重な姿勢を示したことも、円安・ドル高を後押しする要因となっています。
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